今やトレンドともなっているFIREについて書かれた本。
投資本やノウハウ本というより、何故FIREが流行しているのか?稼ぐとは?隠居とは?お金とは?
といった哲学的なところを対談形式で掲載されている本ですごく読み応えがありました。
著者の稲垣さん、大原さん共に隠居生活、倹約をされている方です。
お金がなくても生きてくためのtipsが散りばめられていました。
・お金を増やす方法は案外シンプル。需要と供給。ワインや希少な車など。
・社会をコスパでジャッジし始めた瞬間に自分もコスパでジャッジされる側になる
・何かをお得に買えた時、お得の先に泣いている人がいるかも知れない
・自分が満たされて、余っていると思っているか、足りないと思っているかの差は大きい
・自分の足で立てているという実感がないと1億円稼いでも足りない
・自分がお金を使うことは全て投資
・笑顔を向けることもお布施になる。顔施という。
・心の持ち出しを少しずつみんながやれば、住みよい世界になる
・家事ができることは資産。家事こそが自分で自分を愛することの始まり。
・今までお金を払って外注していたことを洗い出し、一つずつ自分の力でやっていく。それを積み重ねていくことで、何かあらかじめ奪われて人生が一つずつ自分の元に戻ってくる。自分のものになっていく。
・損得ではなく、モノだけではなく、つながりのために買う方が納得度が高い。
・洋服は姿勢とスタイル。
・お金は冷蔵庫と似ている。貯めておけることによって今を蔑ろにしがち。
・結局お金に縁がある人は欲が少ない人。足るを知る人。自分の事ばかり考えない人。
・もらってばかりだと自尊心を保つことが難しい。
・自分だって価値提供できる存在だと思えることが大切。
・自分に自信をつけるためにはやっぱり家事。
・家は古かろうが狭かろうがなんでもいい。きちんと掃除をして清潔に保つことができれば、それがあなたの宮殿です。
・自分のために使うお金も必要。他人のために使うお金も必要。二つがあって初めて自分が幸せになれる。
・親切であることはこの世の最大の価値
・みんな本当は疲れているし、経済合理性じゃないところで役に立てる自分をどこかで求めている
・見たいと思う世界の変化に自分自身がなればいい
読んでみて想像以上に心温まる内容でした。
解決策を全てお金に求めるのではなく、
足るを知り、家事を行う、他人のためにお金を使う、親切にする、ということがお金に縛られず幸せに生きていく土台となるのではと感じました。
当たり前と言えばそうかも知れませんが、自分含め、目まぐるしい現代ではこういったことが忘れられている気がします。
確かに自分一人のためにはご飯を作る気になれませんが、家族のためなら作ろうと思えますもんね。
ちょっとずつ、少しずつ、日々積み重ねていきたいです。
