ひらめちゃんこと、ひらいめぐみさんの著書。(かわいい素敵なあだ名!)
雑誌で紹介されており、表紙のデザインとタイトルに惹かれ、図書館で予約しました。
なんせ私も2回の転職を経て、3回目の転職に踏み出そうとしている真っ最中。
自分との状況にもリンクしました。
体調を崩して休職、転職、アルバイト生活などさまざまな経験をされてきた著者。
特に気になったのは以下。
・ときどき「転職=年収を上げる手段」と言われることがある。お金があるに越したことはない。
でも、人生の大部分を占める仕事をお金のために選ぶのはなんだか違うと思うのだ。
納得いかないことや惨めな気持ちになるようなことをやらなくてはいけないとしたら、そんなことに人生の大部分の時間を費やす方がもったいない。
お金を得る手段はたくさんあるけれど、失った時間を取り戻す方法は一つもない。
だからキャリアが積み上がらなくても、収入が減ってもやめたくなったら辞める。
首がもげるほど納得した。私も新卒の時は給料最優先で就活をし、転職活動でも給料を一番条件としてきた。
だが、そうすると心が壊れる。結局は自分が心地良い働きやすい環境でなければどんなに給料が高くても続かない。
そんなことに30歳になってやっと気がついた。
「上手くできないのは自分のせいだからだ。」「もっと成長しないと。」と偏った自責の念で頭が支配されると心も体も良くない状態になっていく。
給料が減っても心身健康で、自分が心地よく働ける環境が一番である。
もちろん完璧で、自分に100%マッチした勤め先など存在しないが、
そういった心地よく働ける環境は具体的にどういった環境なのか自問自答して働き先を探していけばいいと感じた。
3回目の転職を試みている私にとって以下の内容も響いた。
・なぜこんなに転職回数が多いのかと問われたらうまく回答できる自信はない。だが、私には勝算があった。
今までも転職回数にかかわらず採用してもらっているという実績があるからだ。
もちろん転職回数を気にする人事担当者も存在する。ただ、転職回数を気にする会社は、きっと働いたとしても
相性が良くないのではないかと思うのだ。
私も「いやんなったらすぐ辞めちゃお〜」という軽い気持ちで転職しているのではない。
その時その場所で一生懸命働こうとしているつもりなのに、毎回何かしらの理由で働き続けることが辛くなってしまい、辞めるのである。
そのことを「今の若いものは辛抱がない」という言葉でまとめられてしまうのは不本意だし、そういう人が働く会社ではきっと入社してからも価値観の相違にぶつかり、結果的に長くいるのが難しくなる未来が見えている。
こういういった気持ちになっている人は、私含め多いのではないか。。。
現代はいろいろな要因が重なり合って複雑化して、忙しくなって多くの人がピリピリしているように感じる。
その中で上手くやっていけなくなって辛くなってしまう人も多いのでは。。。?
昔に比べて技術的には遥かに進歩しているのに、いつまで経っても忙しく、残業が多くなるのはなぜなんだろうか???
数々の会社を経て、著者は独立してフリーランスになることを選んだ。
・初めのうちはすぐに受注できないことも見越して、別の仕事も始めてみようとこれまでの6社を振り返ってみることにした。
どんな仕事が楽しかったのか、どんな働き方が向いていたのか、そのどちらの要素も揃っていたのは倉庫のバイトだった。
会社員としてライターをしていた頃は短い期限の仕事をいくつもこなさなければならなかった。
とにかく考える時間、文章を書かない時間が欲しかった。
文章と、考える時間はセットなのだと分かってから、フリーでは必ず文章以外の仕事をしようと決めていた。
・仕事を選ぶ上で一番大事だと感じたのは「自分が惨めにならないかどうか」
「一文字◯円」と書かれているような仕事だけはやらないと決めていた。「一文字」には価値はないと考えていたからだ。
一文字一文字に金額をつける感覚は自分の文章に対する価値観と合わないと思っていた。
いくら条件が良くても、いくら好きなことを仕事にするといっても、惨めな思いをして続ける仕事は長い目で見てマイナスになる。
それなら時給に見合った仕事して納得できるバイトをする方がずっと健康的である。
・いつ、どんな理由で辞めてもいい
「次のボーナスが出たら」「辞めるなら周りに迷惑をかけないように」といった理由で辞めたいが働き続けている人もいるだろう。
だけど、辞めたい仕事を続けて得をすること何もない。辛いだけだし、自分の人生を切り売りしてしまうことになる。
それに、辞めても迷惑をかけない、ということはまずない。人が退社することでなんらかの調整は発生する。
ただし、自分が辞めてもなんとかなるのだ。どうせ得しないし、誰にも迷惑をかけずに退職することなんてできない。
だったら次の仕事を探しつつ、円満に退職できるように引き継ぎをしっかりすること方が大切なんじゃないか。
吉本ばななさんの言葉に背中を押された。
「では何をするために人は生まれくるのかというと、私は、それぞれが自分を極めることだと思っています。
人がその人を極めると、なぜか必ず他の人の役に立つようになっています。そんなふうに人間というものはできているんだと思います。」
仕事を辞めるのに社会に向けて正当な理由なんてなくていい。なんとなく合わないから、という理由でもそれで自分が自分を極めることになるなら立派な退職理由だ。
3回目の転職をしようとしている私にはこの内容はとても心に沁みました。
道に迷ったらまた読み返したい一冊でした。
最後に、私の大好きな一節を共有します。
「日が沈んだら、家に帰った方がぜったいにいいのだ。」
ほんまそれな。

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